6月28日(日)、寺谷区では雲原川の河川環境整備作業を実施しました。
当日の天候は曇り。川の水量はやや多めでしたが、草丈はまだそれほど高くなく、作業を行うには比較的良い時期となりました。
かつては8月に作業を実施した年もあったようですが、夏場は草丈が高くなり、暑さも厳しくなります。
そのため近年は、作業者の負担軽減と安全確保を考慮し、草の背丈が比較的低いこの時期に実施しています。

午前7時30分、作業開始
当日は10名が参加しました。
午前7時30分、区長から作業上の注意事項や安全確保について説明した後、作業を開始しました。
長年続けてきた共同作業だけに、細かな役割分担を決めなくても、それぞれが自然と「いつもの持ち場」へ向かいます。
参加者全員が草刈機を使用し、これまでの経験を生かしながら、それぞれの受け持ち箇所の草刈りを進めました。

安全対策と参加者への支給
参加者には、自治会からお茶(500mlペットボトル)が1人1本ずつ支給されました。
草刈機の燃料は各参加者の個人負担です。また、ヘルメットやフェイスシールドなどの安全装備についても、各自で準備・着用していただいています。
作業中の万一の事故に備え、地域内に居住する参加者には自治会保険を適用し、地域外に居住する参加者についても別途保険に加入するなど、安全対策を講じています。

雲原川河川環境整備の現状
雲原川の河川環境整備は、京都府中丹西土木事務所からの委託事業として実施しています。
令和8年度の委託契約期間は、6月5日から9月30日までです。
一方、実際の草刈り作業については、地域外に居住する参加者に適用する保険の期間などを踏まえ、今年度は6月28日から7月26日までの間に、各地域がそれぞれの実情に合わせて実施することとしています。
この委託費は自治会にとって貴重な財源となるとともに、国の登録記念物である「雲原砂防」をはじめ、長年地域を守ってきた河川環境を維持する大切な取り組みでもあります。
一方で、人口減少や高齢化が進む中、これまでと同じ方法を今後も続けていけるのか、大きな課題も見え始めています。

今後に向けた課題
1.高齢化による作業者の減少
河川の草刈りは、草刈機を使用しながら斜面や川の中を移動する、体力を必要とする作業です。
これまでは、作業に参加できない世帯に代わり、地域内の経験者が代理で作業を担うこともありました。
しかし、その方々も高齢となり、代理作業を引き受けることが難しくなっています。
その結果、実際に作業へ参加するのではなく、負担金を納めることで対応する世帯も増えています。
2.地区ごとに異なる作業負担
実際に作業できる人数が減少したことで、地区によって作業者数や1人当たりの負担に大きな差が生じています。
特に久保・小杉野区では、実質4名で約1,415メートルもの長い区間を担当し、数日間に分けて作業を行わなければならない厳しい状況となっています。
同じ河川環境整備であっても、地区によって1人当たりの作業量に大きな格差が生じており、今後の実施方法について検討が必要となっています。

3.高齢化と作業現場の危険性
雲原川には、両岸に山が迫る急傾斜地や、足元の悪い川の中、堰の周辺など、危険を伴う作業箇所が数多くあります。
長年の経験を持つ作業者であっても、濡れた石や急斜面では転倒や滑落の危険があります。
作業者の高齢化が進む中、作業量だけでなく、安全面からも現在の実施方法を見直していく必要があります。
4.単純な担当区間の見直しでは解決できない課題
地区ごとの負担を均等にするため、担当区間を単純に人数で割り直す方法も考えられます。
しかし、各地区の作業者は、長年の経験によって担当区間の川の形状や水深、足場、危険箇所などを熟知しています。
単純に担当区間を入れ替えると、不慣れな場所で作業することになり、かえって事故の危険性が高まる可能性もあります。
負担の公平性だけでなく、これまで地域に蓄積されてきた経験や安全面も踏まえた慎重な検討が必要です。

次の世代へ雲原川を引き継ぐために
雲原川の河川環境整備は、単なる草刈りではありません。
地域の環境を守り、長年にわたり雲原を災害から守ってきた「雲原砂防」という貴重な地域資源を維持し、その役割に改めて感謝する機会でもあります。
一方、人口減少や高齢化によって、地域ごとの実質的な作業者数に大きな差が生じており、これまでの仕組みだけでは維持が難しくなりつつあります。
長年培ってきた地域の経験や知恵を大切にしながら、作業者の安全確保と負担軽減をどのように両立させるのか。
雲原川と雲原砂防を次の世代へ引き継いでいくためにも、地域全体で持続可能な仕組みを考えていく時期を迎えています。








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